『これからはじめるFireworksの本』とFireworksについて自分なりに思うこと

だいぶ前に頂いていたのにも関わらず、(ブログの更新が滞っているのと共に)長らく紹介できていなかったこちらの本のレビューを。

デザインの学校 これからはじめるFireworksの本 〔CS6対応版〕
#fc0 山本 和泉 藤川 麻夕子
技術評論社
売り上げランキング: 226,074

イベントやセミナー等々で、何かとお世話になったりご一緒させていただく機会の多い、#fc0のお二人が書かれたFireworksの入門書です。

そうです。タイミング悪く、開発終了のニュースが駆け巡ったあとの紹介になってしまいました。嗚呼……。
紹介が遅くなったどころか、こんなタイミングでのレビューで大変申し訳ありません。

Photoshopよりも身近な存在だったFireworks

元々、Web制作の仕事を始めた頃はコーダーだったので、Fireworksを使う機会と言ったら、スライスして画像を書き出す程度でした。あと、簡単なバナーの作成とか変更とか。
ただ、個人的に何かサイトやブログを作ったりする際は、必ず自宅のMacにインストールされたFireworksを使ってました。Photoshopも一応インストールはしてましたが。

何度か試してみたんです。ただ、自分にとっては敷居が高すぎて……。
結局Fireworksに戻ってきてしまうというか。

Photoshopのような多機能さはなかったけど、Webサイトのデザインに必要十分な機能が揃っているという意味で、自分にとって「丁度良い」アプリでした。だから、普段仕事で常用するアプリではないものの、愛着や思い入れのようなものは、そこそこあったりするのです。

1冊通じて、ワークフローの追体験

今回頂いた本では、Fireworksを使って簡単なサイトを仕上げるまで(HTMLやPDFとして書き出すまで)を、分かりやすい解説を元に体験できるような構成になっています。
Fireworksの機能を一通り解説することよりも、ワークフローの中でどういった場面でその機能を使うのかに重点が置かれているので、機能を網羅している訳ではありませんが、その後のサイト制作に応用が利きそうな印象を持ちました。
Fireworksの入門書、という体裁を取られていますが、サンプルの制作を通じて簡単なサイト制作のワークフローを追体験できるという意味で、「これからWebデザインの勉強を始めたい!」という人にオススメできる内容だと思います。

やっぱり「丁度いい」

今回、開発終了のニュースが出てから改めて、この本を読み返してみたのですが、自分がFireworksに抱いていた「丁度良い」という印象がより強くなる一方でした。
スライスの管理のしやすさ、とかマスターページとか、オブジェクトのシンボル化とか。
ここ1-2年はこの本も含めFireworks関連の書籍が何冊も刊行され、Fireworksを取り上げたイベントも度々開催されたりと、こういった良さが再評価されてきて印象がありました。

あと個人的にも、普段の仕事の中で、Fireworksの機能を上手く活用してワイヤーフレームやプロトタイプ制作ができないものか思案していたところでした。
また、Photoshopには無い「ページ」の概念があることや、ページ間のリンクが設定、共通したオブジェクトも管理しやすいですし、リンクを保持した形でPDFで書き出すこともできます。
プロトタイプ制作においても、「丁度良い」ツールだったんです。

普段、Cacooを使うことが多いのですが、どうにか上手いこと活用できないか…………と思った矢先のあのニュースでした。

過渡期だからこそ必要とされるツール

開発終了の一報があって以降、「インブラウザデザイン」といった手法から、Sketchといった代替ツール候補が話題になっています。様々なデバイスからサイトが閲覧され、様々なシチュエーションでサービスが使われている時代に、一枚のデザインカンプを起こし、それをまたコーディングし……というフローが時代遅れになってきていることは、しっかりと受け止めないといけないなと、思っています。

その一方で、Fireworksの「手軽さ」「丁度良さ」はむしろこれから生きてくるんじゃないか、とも思うんです。
デザインカンプベースのフローの中で必要とされなくても、プロトタイプ制作やパーツのデザイン等々で。

開発終了とは言われていますが、しばらくの間はバグフィックスされるようですし、Creative Cloudで引き続き提供されます。

この先どうなるかは分かりません。後継のツールが開発されている件については信じて良いものか分かりませんが、このまま過去のツールとなってしまうのは勿体ないというか、むしろ何かしら別の形ので展開ができなかったものか……と思ってしまいます。

ただ、この過渡期の中で、活用できる場面があるツールだと僕は思っています。
新たなワークフローを試すのと平行しながら、これまでの仕事を効率よく進めていくには「丁度いい」ツールだと思います。
これからはじめるFireworksの本」はそんなツールの適切な使い方を分かりやすく案内してくれるガイド役となってくれると思います。

コメント

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL

http://necoze.cc/trackback/632

中の人、ご紹介

制作会社でマークアップ芸人、改め、うっかりIA(自称)をやってます。CSSとかHTMLとかでもご飯食べてます。気が弱くて省スペース設計。でも小言が多い、環境に優しくない32歳です。

過去のイベント出演暦